非時系列系チャートも意外と使えるかも

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2014年11月19日掲載

コラム

非時系列系チャートも意外と使えるかも

非時系列系チャートも意外と使えるかも 通常のチャートは、ひとつの時間(例:1日)に対してひとつの足(例:日足)で表示され、これを時系列系チャートと呼びます。いっぽうで、ひとつの足に対してひとつの時間が1対1で対応しないチャートがあり、これを非時系列系チャートと呼びます。

非時系列系チャートの代表格はポイント&フィギュア

非時系列系チャートは、日本では古くから「かぎ足」が利用され、そこから発展して「練行足」、「新値3本足」といったものが利用されています。海外では、非時系列系チャートの代表に「ポイント・アンド・フィギュア」(P&F、PFと略される。以下、P&Fと表示)があり、非時系列系チャートといえばP&Fというくらい代名詞となっているテクニカル手法です。非時系列系チャートの特徴を一言で言うと、時間(と出来高)を考慮せず、値動きのみを分析するタイプの手法と言えます。

今回は、P&Fの使い方を説明しながら非時系列系チャートの世界を紹介することとしましょう。

ポイント・アンド・フィギュアのイメージ

実は非時系列系チャートの歴史はとても古く、シカゴの先物取引所ではバーチャートよりもP&Fのほうが古くから使われており、開発者はわかりませんが遅くとも1880年頃には、現在のP&Fの原型と言われる手法が既に使われていました。その後、多くの人の手を経て改良され現在のスタイルになったと言われます。

先に書いたとおり、値動きのみに着目するため、エントリーのポイントを知るのに向いている手法ですが、パターン分析やトレンドライン等、一般のチャート分析と共通する部分も多くあります。まずは、P&Fの作成方法から御覧ください。わかりやすくするために、日足の終値を使ったP&Fを作成してみます。左側が終値、右側にそのレートから作成されたP&Fが表示されています。

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ポイント&フィギュアの見方

P&Fでは、○が下降、×が上昇を示し、逆方向へのトレンドが3枠分続いた場合にのみ列を変えて○から×へ、×から○へと表示を切り替えます。上の図は1枠を20銭とした例ですが、12月31日の111.71から1月4日の108.59まで下げていますので、枠では108.60まで○を付けて行きます。7日に109.16まで戻していますが、3枠分の109.20の枠には届かないので、×は付けられません(あくまでも到達したレートまで付けていきます)。

8日には108.89を付けていますが、これは直前の○の列のレートの範囲内です。9日に110.00を付けましたので、列を変え×を110.00まで付けます。10日の109.32は3枠以上の反転となりますので、列を変え○を109.40まで付けます。11日に108.86を付けたので○を109.00まで延ばします。14日に108.15ですから、○を108.20まで伸ばします。この時、108.40の枠は前回の枠をひとつ下回っています。このように新値の枠となる○が売りシグナルの基本、同様に新値の枠となる×が買いシグナルの基本となります。

この売りシグナルと買いシグナルの概念図を以下に示します。

ポイント・アンド・フィギュアの売買シグナル

ラインマーカーで示した枠が売買シグナルのポイントとなります。

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ポイント&フィギュアのより強いシグナル

これがP&Fの基本ですが、P&Fで作られるチャートパターンからより強い売買シグナルのポイントとなる典型的な例を紹介します。このチャートパターンの基本は、トリプルトップの上抜けによる買いと、トリプルボトムの下抜けによる売りです(左端)。

ポイント・アンド・フィギュアの典型的な売買シグナル

このパターンから派生したいくつかのパターンがありますが、図の中にも示したように、トレンドラインを抜ける動きによる売買シグナルが強い売買シグナルと判断されます。右端のカタパルト・パターンはわかりにくいですが、こういうパターンもあるという例として表示してあります。

この図を見てトレンドラインが45度の角度となっていることにお気づきかと思いますが、通常P&Fの枠は正方形であり、その枠の沿ったトレンドラインを引くために安値、高値から45度のトレンドラインを引く方法が一般的と言え、この引き方をコーエン方式と呼びます。いっぽうで、通常のチャートに引くトレンドラインのようにチャートの形に沿って確度を考えない引き方もあり、こちらをシュリッガー方式と呼びます。併用しても良いと思います。また、並行チャンネル(上昇チャンネル、下降チャンネル)を引くことも一般的ですが、トレンドラインの読み方自体は通常のチャートと全く変わりません。

以下のP&Fのチャートは、MT4用に作られた"Cute Point & Figure"というカスタム指標です。最新版は有料ですが、旧バージョンは無料で利用できますので、MT4でP&Fを使いたい方にはおすすめのカスタム指標と言えます。

MT4でのCute Point & Figure表示

このチャートは、図中の高値から45度のレジスタンスラインと、それに並行のチャンネルを引いた例です。

P&Fには値幅観測の手法もあり、垂直カウンティングと水平カウンティングというものがあります。前者は均衡表の値幅観測におけるN値と同様の計算方法ですが、後者はわかりにくく(直前の枠のレート+もみあった行数×1枠価格×転換枠数で計算される)、決してよく当てはまるという訳でもないので、値幅観測については他の手法(フィボナッチ)を使うほうが良いと考えられます。

P&Fの場合、転換枠は3枠固定で良いと思いますが、1枠の大きさをどうするのかは悩ましい問題です。元々は価格の2%程度を1枠とするという株価を前提とするものでした。FXで2%ではいくらなんでも値幅が大きすぎますし、ザラ場を基準にしたP&Fではまったく使えなくなってしまいます。そこで、キリのよい値幅(10ポイント、20ポイント、25ポイント、50ポイント)から、いくつか試した上で、その通貨ペアの値動きに合った値幅を枠の大きさとして指定してあげると良いでしょう。

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山中康司氏
山中康司氏
1982年アメリカ銀行入行、1989年バイスプレジテント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。テクニカル分析とアストロを組み合わせた独自の為替予測を行ない、各社にレポートを配信。セミナー講師やコンサルティング等もつとめている。

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