FX予想

アセンダント社 山中康司先生による価格.comオリジナル為替週報!

7月18日(月)

FX取引に役に立つマーケット情報の今週の予想と前週のふりかえりをまとめて紹介しています。その他、当週報独自のドル円(日足)チャートや前週の主要通貨ペアレート(週間レンジ)も掲載。FX取引で予想をする参考にしてみてはいかがでしょうか。

今週の予想 -一週で元の水準。再び上げか下げかの岐路へ-

先々週に年初来高値となっている1月初の高値118.60を起点としたレジスタンスラインを上抜け、ドル高方向へと舵を切ったかに見えましたが、先週火曜につけた114.49を高値に慎重なイエレン議長の議会証言や予想よりも弱かった米国経済指標の結果を受け、安値112.26と2円以上も水準を切り下げ、再び上げか下げかの岐路に立つ週となりました。

まず、イエレン議長の議会証言は慎重ではあったものの、前日のブレイナード理事の講演と合わせて考えると、直近の市場参加者のセンチメントがタカ派よりに振れ始めていたと判断し、ややハト派的な発言をすることで熱を冷ましたという印象です。これまでも何度も書いてきたことですが、FRBは常にしっかりとした見通しを持って金融政策を進めていて、ほとんどブレることがありません。常に目先の材料に一喜一憂してブレているのは市場参加者です。

であるならば、年内3回の利上げを想定しているFOMCメンバーによる金利見通しを重視すべきで、議会証言でもってハト派に振れすぎることもまたイエレン議長が望むところでは無いはずです。1週間前の段階では12月の利上げ織り込み度は57%でしたが、昨日の段階では47%へと10%低下し、現状維持の織り込み度(48%)を下回ることとなりました。この織り込み度が逆転することは、個人的にはややハト派に振れ始めてきている兆候ではないかと思います。

利上げの織り込み度はFF先物の取引が行われているCME(シカゴマーカンタイル取引所)が公式に発表していますので、時々ご自身の目で確認することをおすすめします。
http://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/countdown-to-fomc.html

もうひとつ先週印象的だったのは、同じくCMEで取引されている通貨先物のポジションです。これは監督館長であるCFTCが毎週火曜締めのポジションを金曜のNYクローズ時点に発表していますが、その中でも大口の非商業部門(いわゆる投機筋)のポジションがマーケットの縮図であるとして参考にされます。同ポジションの過去1ヶ月の推移は以下のようなものでした。

6/2049,959枚売リ越し
6/2761,350枚売リ越し
7/375,036枚売リ越し
7/11112,125枚売リ越し

1枚が1250万円ですから、7月11日時点の売り越し額は112.50換算でおよそ125億ドル、円売り越し(ドル買い越し)額は、かなりの高水準で昨年末にドル円が118.68レベルの戻り高値をつけた時点をも大幅に超えている金額です。結局ポジションが偏ったため、11日火曜のドル高値をピークにその後、下げる動きとなったというのが、シカゴのポジションから考える後付け的ポジション分析と言えるでしょう。おそらく来週発表されるポジションは減っていると予想されます。

さて、今週は日銀の金融政策決定会合がありますが、引き続き緩和姿勢を維持するというのが大方の見方で、いますぐ出口政策が議論されないのであれば、材料視されることはなさそうです。今まで同様、他の先進国との金利差は広がる一方ですが、すなわち円安という見方にならないことも、これまでの経過から考えると変わらないと言えそうです。

そうなると頼りになるのはテクニカルということになりますが、チャートはなかなか面白い形となっています。日足チャートをご覧ください。ピンクの太線で示したレジスタンスラインが、年初来高値を起点としたラインですが、現在は既に112円近辺を下降中です。抜けたレジスタンスはサポートとなりやすいことを考えると、今週は同線を意識することとなります。

また短期的な高値はすでに先週見てしまったと言えますが、この高値は昨年12月高値118.66と今年の安値108.14との61.8%戻し114.64(赤色のターゲット)とほぼ一致し、さらに5月高値とともにダブルトップ状のチャートとなっています。であれば、先週高値114.49を高値と固定し、6月安値108.83との戻しを計算すると、38.2%押しが112.33、半値押しが111.66となり(それぞれ青色で示したターゲット)、ピンクの太線と同じ位置にあることがわかります。下値については、この水準を採用できます。

また上値ですが、先週、先々週と113円台前半から半ばは底堅かった水準であり、いまだポジション的には円売りが残っていることを考えると、113円台前半から半ばにかけては戻り売りが上値を抑えてくると考えることが妥当です。

結論としては、再び上げか下げかの方向性を見極めつつも、若干上値の重たいもみあいとなりやすい週となることが予想されます、今週は111.50レベルをサポートに、113.50レベルをレジスタンスとする一週間を見ておこうと思います。

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FX週報の注意

・前週主要レート(週間レンジ)
表の始値は全て東京午前9時時点のレート。為替の高値・安値は東京午前9時〜NY午後5時のインターバンクレート。10年債先物(JGB)は大証の公表値。
・その他
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