2014年12月17日掲載
入門ガイド
始める前に知っておきたいFXの2大リスク
すっかり個人向け金融商品として定着してきたFX、うまく使いこなせばあなたの資産運用の選択肢を増やし、運用成績の向上を狙うことができます。一方でFXはリスクの高い商品でもあります。FXを始める前に最低限これだけは理解しておきましょう。
FXのリスクは何か?
FXはリスクの高い商品です。FXをはじめようと考えているのであれば、まずしっかりFXのリスクを認識しましょう。
では、FXで何がコワいのか?FXのリスクは大きく二つに分けられます。ひとつは「お金を失うリスク」、そしてもうひとつは投機性の強いFX取引そのものの「依存症になるリスク」です。
お金を失うリスクとは
FXでは一般的に証拠金と呼ばれる「担保」をFX会社に預け、その何倍かまでの金額を取引します。このときの金額の比率をレバレッジと言います。この証拠金が増えれば取引は成功、減った場合には取引は失敗ということになります。
定期預金などと違って、FXでは元本が保証されていません。しかも為替は時として大きく動きますし、証拠金をてこに何倍もの金額の取引を行うのが一般的なので、短期間で大きく損益が動きます。普通は投入した金額で自動的にロスカットが生じる仕組みがありますので、投入した金額以上に損失が膨らむことはまれですが、あまりに急激に相場が動く場合には、投入金額以上の損失をこうむってしまい、いわゆる「追証」が発生する可能性も皆無ではありません。
また、もうひとつ大事なのはいくら為替相場の目論見が当たり、証拠金が増えても取引業者が信託不足で倒産したり、そもそも詐欺だったりした場合には資金は戻ってきません。
FXでは証拠金が最後に自分の手元の銀行口座に戻ってはじめて取引が完了するということは意外に重要です。このようにお金を失うリスクは「市場リスク」(相場の読みが外れるリスク)と「カウンターパーティーリスク」(取引業者からお金が戻らないリスク)の二つに分けられます。
FX依存症になるリスク
FXの取引には一部投機的な要素があり、ギャンブル好きの人にはとても面白いと感じられる可能性があります。中にはごく少数ではありますが、取引のおもしろさにはまってしまい、四六時中為替レートのチェックをして常にポジションを持っていないと気がすまなくなる人がいます。
FXは取引の回数が多ければ多いほど負ける確率の高くなる取引です。自分にギャンブル好きの傾向があると考える人はFXには手を出さないことが賢明です。
FXは予測不能なゼロサムゲーム
FXは為替の動きを予想する取引です。これは突き詰めればある通貨の組み合わせ、例えば米ドル/円が上がるか、下がるかを当てるだけ。上がると思えばその通貨を買うし、下げると思えばその通貨を売ります。
ところで為替レートは、二カ国の経済力を反映して中長期ではどの水準になるべきとか、均衡点があるとかないとか議論はありますが、いずれも確立されたものでは無く、そもそも経済自体が色々な変数をもっていて常に変化していることもあり、まず均衡点を言い当てることはできません。ましてや短期売買ともなれば神ならぬ身には完全に予測不可能です。為替を動かす要素は多岐多様に亘っており、人間の能力ではそれらの情報を網羅し、そのインパクトを正確に推測することはできないからです。
考えて見てください、仮にすべての条件がある通貨が順調に高くなるほうに傾いているように見えまた、実際にそのように動いていたとしても、あなたの知らないところで進行している相場を覆すような事実をどうして知ることができるでしょうか?その国で密かに進められているクーデターの計画や、その国のヘッジファンドの天才科学者がとうとう自分の計算違いに気がついてしまった瞬間などは予測しようがありません。
FXを取引する前に、このリスクを念頭に置いていたほうがいいのです。
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