- 取材協力 川合 美智子(かわい・みちこ)
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旧東京銀行(現、三菱UFJ銀行)在勤の1980年より若林栄四の下で罫線分析を研究、習熟する。同行でカスタマー・ディーラーとして活躍した後、1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして抜群の人気を博す。罫線分析を基にした為替相場コメントには定評がある。現在、(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツの代表取締役 兼 外国為替ストラテジスト。
第3章FXは24時間取引ができる
世界中の市場に参加できるので、いつでも取引可能
日本における代表的な投資法と言えば、株式を思い浮かべる人も多いのでは。
しかし、株式とFXの大きな違いのひとつは、取引できる時間帯です。株式の場合、直接売買ができるのは、日本の株式市場が開いている平日朝9時から11時半。そして、12時半から15時までとなっています。
一方で、FXの場合、FX取引は世界中の様々な市場で常におこなわれているため、24時間いつでも取引が可能なのです。
「朝7時台からはシドニー市場が開いていますし、9時台になれば日本、香港、シンガポールなどのアジア勢が参加してきますそして、15時以降からは欧州勢が参加し、より活況を増していきます。このように、忙しい人でも、24時間、時間を選ばずにいつでも市場に参加できるのがFXの良さでもあります」(川合さん)

最適な取引時間帯は?
24時間相場が動いているFXですが、一方で「時間帯によって市場の勢いや特徴が違う」と川合さんは指摘します。
「朝方は、シドニー市場しか空いていないので、やや動きが控えめ。もし、取引をするならば、欧州のフランクフルト市場とロンドン市場が開いて活況となる16時頃からNY勢も参加し始める22時頃がおススメです。というのも、この時間帯はアジア勢もまだ市場に残っているし、相場のメインストリームを作る欧州勢が本格的に参加してくる時間帯でもあります。そのため、市場が大きく変わることが多く、値動きも大きい。このときの値動きに自分の予測を組み合わせていくのが、おもしろいはずです」(川合さん)
16時から22時頃であれば、サラリーマンにとっては、仕事が終わって自由な時間が取りやすいタイミングでもあります。「どの時間に市場を見たらいいのかわからない」「忙しすぎて、ずっとパソコンに張り付いていられない」という人は、16時から22時ぐらいまでの時間帯のなかで、市況をチェックしてみるのもいいかもしれません。
ただし一方で、大きく値動きが変わるタイミングだからこそ、取引前にはしっかりと戦略を立てていくことが肝心です。
「取引前には、しっかりとチャートを見て分析を。どこかに自分の目安となるポイントがあるはずなので、そのポイントを見極めるようにしましょう。自分の予測と実際の相場の動きがズレていると感じたら、一度体制を立て直すために、迷わず撤退する勇気も大切です」(川合さん)
土日祝日でFX
24時間取引が可能なFX。ですが、土日祝日でもFXは取引可能なのでしょうか?
答えですが、土日にはほぼ取引はできません。マーケットは概ね、日本時間の月曜日朝6時〜土曜日朝6時となっています。というのは、土日は世界中の外国為替市場が休場となっていて、為替レートの配信が行われていないからです。
ちなみに祝日は取引が可能です。日本の銀行はお休みであっても、海外の銀行は営業しているので取引が可能になるのです。
以前は日本で取引できる一部のFX会社では、土日でも取引が可能な商品が提供されていました。ですが、現在はサービスは取りやめになってしまっています。
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