- 取材協力 川合 美智子(かわい・みちこ)
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旧東京銀行(現、三菱UFJ銀行)在勤の1980年より若林栄四の下で罫線分析を研究、習熟する。同行でカスタマー・ディーラーとして活躍した後、1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして抜群の人気を博す。罫線分析を基にした為替相場コメントには定評がある。現在、(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツの代表取締役 兼 外国為替ストラテジスト。
第7章FX、外貨預金や株との比較
FXは外貨預金代わりにも使える
株や外貨預金など、様々な金融商品があるなかでも、同じ通貨を商品に取引をする外貨預金とFXは、いったいなにが違うのか、疑問にもつ人も多いのではないでしょうか。
「FXと外貨預金の一番大きな違いは、さきほども紹介したように自分の持つ資金に対して、レバレッジがかけられる点です。外貨預金は、FXで言えばいわばレバレッジ1倍の状態をずっと持ち続けているということです。そして売りからは入れません」(川合さん)
逆を言えば、「FXでハイリスクを取るのが怖い」という人の場合、レバレッジ1倍にしておけば、FXを外貨預金代わりに使うことも可能です。
「いま外貨預金を持っても、先進国の金利はほぼ横並びで、利息は微々たる金額にしかなりません。また、外貨預金の為替レートはFXよりも不利になっている金融機関が多いのです。普通に1万円を外貨預金で持ち続けるにしても、証拠金口座で保有する方がコスト面では安い。また、外貨預金では外貨を売って円を買うことはできませんが、FXならば売ることができます。アクティブに売買をするならばFXの方がより収益チャンスがあります」(川合さん)
FX | 外貨通貨 | |
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投資の対象 | 通貨 | 通貨 |
利益 | 為替差益 スワップポイント |
為替差益 金利 |
取り扱い | FX会社、証券会社 | 銀行、信用金庫 |
取引コスト(1米ドル往復) | 1銭程度 | 2円程度 |
取引時間 | 24時間 | 銀行の営業時間 |
取り扱い通貨 | 主要通貨+マイナー通貨 | 主要通貨中心 |
為替差益 | 円高・円安 | 円安 |
為替差損 | 円高・円安 | 円高 |
取引レート | 24時間リアルタイム | 通常1日、1回 |
決済時期 | いつでも可能 | 原則、満期時 |
レバレッジ | あり(最大25倍) | なし |
取引に必要な資金 (1米ドル=100円で1万米ドルの取引を行う場合) |
4万円〜 | 100万円 |
株との違い
また、個人投資家が取引する金融商品といえば株がありますが、FXと株では、それぞれの市場自体の透明性や流動性に大きな違いがあります。
「株は業績や企業情報から分析をしていくのに対して、FXの場合は国家単位で見ていく必要があります。株の場合は、企業買収や海外の投資家の動き、或いはインサイダー情報によって市況が大きく変わってしまうこともあります。FXは休場日を除いて24時間常にどこかの市場が開いており、流動性が高く取引規模も大きい市場です」(川合さん)
株式投資の場合は業績などの企業情報から適正株価が導き出されます。ですが、FXの場合は国家同士の政策バランスの結果、値動きが決まっていきますのでインサイダー情報などがあり得ない世界なのです。
「FXの場合は例え中央銀行が介入した場合でもトレンドに逆らえば失敗します。その点、FXは金融市場の中でもかなり公平だと言えるのではないでしょうか」(川合さん)
また、株式投資の場合は1回当たりの売買で手数料がかかります。FXの取引手数料はほぼ無料にしている会社が多いですから、取引手数料などのコスト面に関しては軍配が上がりそうです。必要な資金も、株式投資は1単元株を買うには50〜100万円程度必要な銘柄もあります。FXの場合は米ドル/円を1万通貨分売買するのに必要な証拠金は3万〜5万円程度。レバレッジが利用できるので少額から取引できるFXの方が手軽そうです。
公平なマーケットでかつ少額から手軽に始められるFX。ちょっとした資金で始めて見るにはFXの方が入りやすいかもしれません。
FXを使ったお得な外貨両替術
海外旅行や海外出張をするとき、米ドルや現地通貨が必要になります。とはいえ、銀行や空港窓口の両替サービスは手数料もかかり、スプレッドも広め。FXの取引経験がある人ならば、ビックリしてしまうのでは。「FXで外貨に交換して、外貨の状態で引き出せたら……」と思う方も多いでしょう。
そんな向けのサービスが一部のFX会社では提供されています。どちらもFX会社に口座を作り、外貨両替のコーナーを選択し交換。受け取りは空港などでもできます。
銀行で両替するよりも非常に有利なレートで提供され、しかも交換するタイミングも自分で選べるサービス。海外旅行に出かける際に覚えておくと便利かもしれません。
FXをすぐにはじめたい場合は、FX口座を比較してみましょう!
各社のFX口座に関する評判・レポートをピックアップ! 更新日:2023年8月25日
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スマホアプリの使い勝手が良い(外貨ネクストネオ)
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スプレッドやスワップが良くなったので利用していたが、前まではPCの使い勝手は良かったが、スマホがかなり良くなかった。全面リニューアルをしてからちょくちょく機能改修もしてくれていて、自分的にはかなり使いやすくなっている。スマホのキャンペーンを復活してくれたら最高だと思う。
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ツールがシンプルで使いやすい(外貨ex)
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【スプレッド】米ドル/円標準0.2銭原則固定です。指標時は大幅に開きますが、普段は固定で安定しています。
【速度・安定性】ツールのシステムはスピード、使い勝手ともに安定しており、約定の際に特にトラブルはないです。
【機能・ツール】約定のボタンもわかりやすく、チャートもシンプルで見やすいです。
【情報】マーケットの情報は随時更新されています。
【サポート】特に利用したことはないですが、サイトは見やすい作りで問題ないです。
【スマホ・モバイル】文字が大きく見やすい印象です。
【総評】ツールの使い勝手が良いので初心者でもスムーズに利用できます。 -
スキャルがしやすい(MATRIX TRADER)
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LION FXや他の口座と複数運用しています。
LION FXとはほぼ同等の使い勝手で、イメージカラーが緑なのが個人的に気に入っています。
LION FXはブルーとゴールドなのですが、長時間眺める画面なので、ここは意外と重要だと思います。
バックが白基調のものは、眩しいので目が疲れやすいです。
LION FXとは食べ物キャンペーンの内容も異なり、好みで資金比率を変えていく予定です。
MT4に関しては、環境認識用にたまにみるくらいで、メインはJAVA版のパソコンアプリチャートをみて注文しています。
MT4は30分に一回か、イベント直前にみて重要な数値を確認しておけば、MT4で注文できなくでも不便を感じません。
逆に、MT4と連携すると、せっかくの長所であるレスポンスが悪くなるのではないかと懸念します。
他社と比べると、マイナススワップやイベント発生時のスプレッドの開きなど、若干あるかと思いますが、以前と比べるとだいぶよくなっているように思います。他社でもスプレッドが開くことも経験しており、短期トレード注文が一気に集中しやすいことも、スプレッドの開きに関係しているのかと思っています。実際のところ、スプレッドが広い時はいったん様子をみて、落ち着いてからトレードするくらいで、十分に収益が出せています。スプレッドよりもむしろ、約定レスポンスの方を重要視しています。
スワップ運用で他口座も使用していますが、今後の展開として通貨暴落なども想定しており、スワップ運用が通用しなくなる可能性があり、そちらの方は少しずつ資金縮小していくことを検討しています。
小林社長もコメントされておりますが、短時間運用で綺麗さっぱりの状態で寝るのが、個人的には一番良いと考えており、スキャルピングに特化した本口座は今後もメインで使用していきたいです。 -
ツールがよくできている(LION FX)
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【スプレッド】多くの通貨ペアを選べます。主要の通貨ペアのスプレッドは平均的で問題はありません。
【速度・安定性】指標時は大きく動きますが基本的にシステムがダウンすることは無いです。
【機能・ツール】見やすいUIなためとても使いやすいです。
【情報】市場の情報はしっかりとフォローしてあります。
【サポート】特に問題はありません。サイトの説明なども見やすいです。
【スマホ・モバイル】すっきりとしたボタン配置でわかりやすいです。
【総評】多くのトレーダーが利用しているだけあり、ツールなどとても使いやすいです。 -
安心して取引ができる(FXダイレクトプラス)
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【スプレッド】米ドル/円は原則0.2銭固定であるなどスプレッドは平均的で問題ないです。
【速度・安定性】約定は問題なく出来ており、システムも安定していると思います。
【機能・ツール】チャートツールはすっきりとして見やすいですね。
【情報】マーケット情報は充実しています。
【サポート】サイトの構成は見やすいですし、ヘルプも丁寧です。
【スマホ・モバイル】スマホツールも見やすい作りです。
【総評】実績のある会社であり、安心して取引ができる印象です。